社会保険には、健康保険と労働保険と雇用保険の3つがあるのはご存知ですか?
この3つの加入と脱退の手続きは労務が行なっております。
皆さん、病気にかかると病院で提示する健康保険は、各組合や協会けんぽが発行しております。
社会保険関係の業務も、給与や入退社手続きと同じくらい重要な業務になります。
労務課に配属されたら、必ず関わりますので、この記事でイメージできればうれしいです。
社会保険関係は、アウトソーシングの対象!
会社によっては、社会保険関係は、給与計算と並んでアウトソーシング(外注)しているケースが多くあります。
アウトソーシング先は、社会保険労務士事務所になります。
特に従業員が800人以下の会社や5000人以上の会社では、その傾向があります。
というのも、この人数くらいが外注できる基準になるからです。
なぜこの人数かというと、給与計算とセットという前提で、
効率的な配置の理由は、利益率!
外注先であった社労士法人の方に聞いたところ…
800人以下が、外注先で担当する最少人数の限界らしいです。
800人以下なら、担当が1人とサポート1人で、業務を回すことができるようで、加えて担当が他の企業と兼務ができる限界とのこと。
これ以上の人数になると、担当とサポート人員が、その企業専門の部隊になってしまい、
さらに給与関係が複雑だったり、給与の締め日と支払い日が短いと応援の人員もつけないといけないそうです。
そうすると、外注先は、人員を効果的に配置できず、利益率が悪くなるとのことで、受注する基準を作っているとのことでした。
つまりザックリいうと、800人を超えると、割に合わないということです。
内製化は、結果的に安上がりだから!
確かに、労務課の規模から考えても、従業員800人くらいだと労務課内の人員で処理したほうが効率的だと思えます。
従業員が少ないと労務課は他の部署との兼務が多く、他の部署の業務が忙しいと、給与計算を落ち着ていできません。
落ち着かないと、計算を間違えてり入力ミスが起こりますので、給与計算を専門にしている社労士法人に任せよう!となると思います。
逆に800人を超えてくると、社労士法人に給与計算業務を委託する費用が大きくなってきます。
本当の話ですが、従業員数が1000人くらいの時、
給与計算部分だけで月130万とかの見積書を見たことがあります。
(社会保険は、1人ごとの歩合制になりますが、6月~8月の算定時期だと300万とか…意味ワカリマセン。)
ないわーw
それだけ社労士法人が一定の利益率を確保するには、そのくらいの金額が必要になるということです。
仮に給与計算に1か月130万とするとですよ?
給与計算で月25万円の正社員を5名も雇って同じということです。
130万と聞くと、ただ高いな!って印象かもしれませんが、
人数計算するとインパクトありますよね?
給与計算に5名って従業員2000人クラスでも処理できますからね…
利益率確保できるようになるのは、5000名以上。
5000人以上でやっと割にあうようになってくるようです。
5000名以上だと、今度は会社が給与や社会保険関係の子会社を立ち上げるようなラインのようで、
社労士法人的には、受注できるとオイシイらしいです。
他社でも通用する業務
健康保険は、病気やケガに対する医療保険ですね!
厚生年金保険は、「年金」とのイメージがありますが、加入者が死亡した場合や障害を負った場合にも年金受給できるという意味で、保険がついています。
基本的には、年金で間違っていないです。
雇用保険は、失業や労働できなくなった時のための保険になります。
労災保険は、業務中の死亡、けがや病に対しての保険になります。
雇用保険と労災保険をまとめて、労度保険とも言います。
上記の保険手続きは、すべて電子的に行えますので、(もちろん紙でもできますが)処理は素早くできます。
基本的には、法律等に沿って、業務は処理されますので、ここでも法律の知識が必要になります。
労務課での健康保険あるある!
健康保険等で、良くある質問ですが、
「いつ頃保険証は発行できますか。」がダントツですね。
保険証は、組合にもよりますが、基本的に事前に申請することができません。
そのため、保険証は、入社してから1ヶ月は発行に時間がかかります。
1ヶ月の間に病院に行かないといけないのでどうしたら?というのも多いですね。
基本的には、いったん10割負担してもらい、保険証が発行されたら、還付というのが多いと思います。
ここで1番厄介なのは、昔の会社の健康保険証を使うことです。
これは、組合によっても違いがありますが、両組合を交えた処理になるので、非常に時間がかかります…1番やりたくないケースです…
というように、社会保険に関しては、組合によって多少差異はあれど、業務の処理方法は変わりません。
また、健康保険証をなくしたというケースもよくありますが、健康保険証をなくした場合は、再発行することができます。
再発行には1か月くらいかかりますので、発行までに病院に行きたい場合には、自腹で10割負担をいったんしていただくことになります。
保険料と加入の基準は、複雑怪奇!
保険料については、健康保険と厚生年金の場合には、収入に応じて等級に分けられて、等級ごとの保険料を支払います。
対して、雇用保険は厚生省から発表される一定の割合によって、給与から控除されることになります。
保険料や保険料率の仕組みを話すとなると、長くなりすぎるので、省略いたします。
ちなみに保険料は、毎月給与からの天引きになりますが、会社の給与の締め日によっては、健康保険料と厚生年金保険料が2ヶ月分控除されるケースがあります。
社内ネットワーク
ここでも人の健康問題や退職後の失業給付金に関わってきますので従業員からの質問は多く、社内ネットワークを構築することができます。
この説明は、給与計算の部分と同じなので、省略いたします。
給与計算や社会保険部分で、社内ネットワークを構築し、入社や退社の手続きで活用するのが労務課の基本スタンスです。
ただ、社会保険の場合、人の生死や人生に関わってくることもありますので、扱いには慎重な対応が必要になります。
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