前回は、労務課のお仕事①で給与計算について、ご紹介いたしました。
労務課といえば、給与計算といえますが、もう1つ代表的な業務があります!
それは、
入退社手続き
です。
今回は、入社手続きに必要な書類について簡単に説明いたします。
他社でも通用する力
入社は、採用稟議書が上がってきた段階で、雇用契約書を作成したり、入社までに準備してほしいことを求職者に送ったりと事務処理が多いです。
雇用契約書もここで作成するので、雇用条件がおかしい場合には、指摘しなければいけませんので、ある意味リーガルチェックもしています。
(稟議通ってるから間違いないのでは?というのは…そういうことが起こります。)
では、入社予定者の方に書類を送るとして、何種類の書類を送るでしょうか。
会社ごとに違ってきますが、絶対必要なものは、8種類になります。
意外と多いですよね?
この他に会社ごとに必要な書類もあります。
代表的なもので、3種類になります。
現在は、クラウド技術が進化していて、入社書類の提出を紙で行う会社が減りつつあると思います。
実際、雇用契約書も電子化しているサービスがありますので、近いうちに入社書類がスマホだけで完成する世界になると思います。
このように、会社ごとに多少の違いはあれど、書類の種類は同じなので、書類の扱いを一度覚えてしまえば、どこに行っても通用しますよ!
入社時必要書類
雇用契約書
…言わずもがな、雇用条件が書かれた書類
年金手帳
…厚生年金に加入するための10桁のコード。
今の時代果たして必要なのかは、知りませんw
雇用保険被保険者証
…雇用保険加入のための11桁のコード。失業保険をもらうためには必要ですね。
女性は、育児休業給付金を受給するには、雇用保険入ってないともらえません。
ちなみに、女性は、出産一時金というのもあるのですが、これは、健康保険の範囲なので、雇用保険は関係ありません。
源泉徴収票
…ご存知、年末調整に必要な書類ですね!
年末調整は、簡単に言うと、毎月税金が天引きされているのですが、あくまで概算額になります。
なので、ちゃんと計算して、還付(もらいすぎた税金を従業員に返すこと)や追徴(追加で税金を徴収すること)することを年末調整といいます。
扶養控除等申告書
…年末調整に必要な書類ですね!
ここで、扶養家族(ザックリいうと、養っている家族)を記載して、所得税の軽減が行われます。
ちなみに、所得税と源泉所得税って2つあるのですが、毎月天引きされているのが源泉所得税で、年末調整後に金額が確定したものを所得税といいます。
給与振込口座(キャッシュカードのコピー等)
…これないと、給与振込先わかりませんしね!
健康診断書
…健康診断は、雇入れと定期のものがあるのですが、提出の際に必要なものは、雇入れ健康診断ですね!
雇入れ健康診断というのは、検査項目が実は決まっています!
定期は、年齢によって、検査項目が変わります。
マイナンバー提出書類
…マイナンバーは提出する必要義務があります。
マイナンバーを提出すると、引っ越してもわかりますし、結婚してもわかります。
なぜなら、協会けんぽでは、勝手に新しい健康保険証が届くからです。
★健康保険被扶養者異動届
※ご家族がいる場合のみ
…ご家族がいて、扶養家族であれば、健康保険証を発行する必要があるので、発行に必要な書類ですね!
★各種資格証
※業務に必須の資格証は写しを求められます。
…資格が必要な業務の場合、検査や監査が入った時に資格証の写しを会社が保管することを義務付けられていることが多いですね!
会社によって必要な書類
・入社誓約書
…就業規則を守ることや守秘義務があるとか履歴書に嘘は書いてないとか記載していることを守ります・同意しますという文章です。
従業員と揉めた時に、たまに必要になります。
・身元保証書
…ご両親や親族の連絡先を記載する書面です。
基本的には、従業員と連絡が取れないときや会社からの請求を拒否し続けたときに活用します。
・住民票
…履歴書や同居の有無を確認する意味で提出を求めることがあります。
昔は、健康保険の取得の時に必要だったのですが…マイナンバーが出てきたので、不要となりました。
社内ネットワークの活用
入社手続きは、構築ではなく、社内ネットワークを活用する方になります。
今まで相談や質問に答えて来た信頼を発揮する場面です。
情報の先取りできると、採用部門に採用期日や書類に関する注意喚起が出来ますので、労務課としては非常に重要になります。
急に採用が決まって3日後に入社すると言われる場合とここの人員が欠けていて、採用しないとまずいというのを店舗から情報を仕入れていた場合、どちらが準備してできるかというと、後者ですよね。
こういうことを日頃から行っていかないと、後手に回り、残業をたくさんすることになります。
社内ネットワークは、情報収集のためにありますが、最終的な目的は業務の正確性や迅速な業務処理のために使います。
情報の裏取りは労務課では重要な仕事になります。
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